高岡英夫とは
高岡英夫さんは主に運動科学の分野における研究者です。
他にも著述家、企業経営者、武術家という多くの顔を持っています(高岡教の教祖という顔も。←冗談です)。
単著だけで80冊以上、共著や、監修などを含めれば100冊をゆうに超えるほどの書籍に関わっておいでです。
1947年生まれの高岡英夫さんは東京大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科も修了しています。現在は運動科学研究所の所長、NPO法人日本ゆる協会理事長を務めていて、ゆる体操を世の中に広めています。
スポーツ分野の中では身体をゆるませることで健康力や身体能力を高める、という理論の「ゆる」で知られることが多い同氏ですが、もう一つ特徴的な理論体系が、、、
それが、DS(ディレクトシステム)、あるいは身体意識(こっちの方が新しい言い方らしい)という、高岡氏のオリジナル用語で言語化されたもの。
筋肉や、骨格、関節や神経といった身体の組織構造と、重力や、重心、重さといった物理学の要素、そしてそれらを上手く制御するためのクオリティ(質)に関わるゆるみ度、一般的運動要素と専門的運動要素、これらが関わる複雑なパフォーマンス構造というものを少しでも明かそうと、高岡氏が独自に研究したものを限られた紙面の文字量の中で、体系化がなされています。
その代表作とされているものが、「究極の身体」。そして、高岡英夫教という宗教組織の陰に隠れた裏ボス、真打ちの身体意識3部作(*ジョーダン)
究極の身体

【内容情報】(出版社より)
名著文庫化!読むだけで身体がらくに動く!
人間はカラダという輝く宝をもっている。ぎくしゃくとしかうごかない今の肉体の中に、動物としてのすばらしいカラダが埋もれている!目がさめるカラダの謎とき!
【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 人間の身体はどこまで高められるのか/第1章 組織分化/第2章 重心感知と脱力のメカニズム/第3章 背骨ー人間の身体に棲む魚類/第4章 多重中心構造論ー身体の中心は一つではない/第5章 身体分化・各論/第6章 「究極の身体」の実際
内容(「BOOK」データベースより一部抜粋)
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より一部)
東大大学院時代に西洋科学と東洋哲学を統合した「運動科学」を創始し、オリンピック選手や芸術家を指導しながら、年齢、性別をとわず幅広い人々の身体機能、脳機能、身体意識を高める「ゆる体操」「ゆるウォーク」「ゆる呼吸法」「ゆるスキー」「歌ゆる」「手ゆる脳トレ」「ゆるヨガ」等を開発。一流スポーツ選手から高齢者、リハビリ中や運動が苦手な人にまで支持されている
身体意識3部作
センター体軸正中線
高岡英夫の本で一番好きな本にして、一番最初に出会った本。
出会いのきっかけは、ブックオフで何か面白そうな本ないかな~、と考えながら、ふと手に取った本がこの本でした。
なんか、面白そうな本だとパラパラと、軽く試しに読んでみると、なんだかこの作者、見たことあるぞ???
どこで目にしたっけか?
あ!フットボールネーションだ!
と、まあ、こういった感じをきっかけとして、古本にしては高い1500円以上もの金額を払って購入したのがこの本と出合ったきっかけ。
いざ、家に帰ってから内容を読んでみると、これがまた、何とも難しい本で、1周読んだだけでは何がなんやら、なんだかすごいことが掛かれているということだけは薄々と伝わっては来るものの、オリジナリティあふれる言語が空中乱舞していて、???の嵐。
しかも、究極の身体どころか、高岡英夫さんの単著を読むのはこの1冊が初めて。
2周、3周とするうちに少しずつ少しずつ読めてきて、「読める!読めるぞ!この本!」となったのは20周くらいしてから(とは言っても最初から最後まで毎週読んでいたわけではないのだけれど)。
文章の硬さだけで言ったら、大学入試のセンター国語みたいな印象。
とは言っても、一度理解してしまえば、すごーくシンプルで、一つのことをひたすら多方面から解説して何とか理解してもらおうと試みられてる感じ。
この本を理解するために大事なことは読むだけではなく、実際に身体を動かして、その理論の一滴でも体感できるか否かだと感じた。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
武術・武道、スポーツ、芸術各分野で「正中線」「中心線」「軸」「体軸」「センター」など様々な名称で呼ばれてきたものの統一的学術概念を、対話形式でわかりやすく解説。身体意識の世界の奥深さに迫る。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 センター/第2章 移動するセンター(歩き)/第3章 ベスト/第4章 ジンブレイド/第5章 レーザー/第6章 重み
【著者情報】(「BOOK」データベースより)
高岡英夫(タカオカヒデオ)
運動科学総合研究所所長。東京大学、同大学院教育学研究科卒。東京外国語大学講師、運動科学研究所所長等を経て現職。ゆる体操創始者。幼少時より武術・気功・ヨガの修行に明け暮れる。その過程での発見を西洋科学から東洋哲学にわたる幅広い知見をもとに体系化した「運動科学」は、スポーツ・武道各分野、ピアノ・声楽・ヴァイオリン、教育、医療、ビジネス、料理から科学的研究まで、あらゆる分野に応用領域を広げ、成果を上げている。現在、トップスポーツコーチ、トレーナーやオリンピック、世界選手権、国際コンクールをめざすスポーツ選手、音楽家等の指導に取り組む一方、大学の研究機関、病院、企業等との共同研究を進めている。地方公共団体の健康増進計画における運動療法責任者も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
丹田肚スタマック
3部作の2作品目。「センター体軸正中線」の亜種みたいな立ち位置の本。
「センター体軸正中線」を苦労して読み込んでからアマゾン通販で買ったが、早めにこれを読んでいたら、センター体軸正中線の理解も少しは早まっていただろうと感じた。
上丹田中丹田下丹田
3部作のラストバッター。
こちらはあまり読み込んでいない。
「センター体軸正中線」読破→「丹田肚スタマック」読破→他の高岡本多数読破→この本
といった感じで割と高岡本を多数、地域の図書館や国立図書館、学校の図書館で借りたり、Amazonで購入したりして、読み込んだ後に読んだため、
「あ、あれね~!」
みたいな感じであんまり新鮮感がなかったのと、そこまで自分がやっているサッカーに役立ちそうだと感じなかったものが多かったから。
ただし、巻末付録の図(DS図、身体意識図)はかなり興味深く見せてもらえた。
優先順位
今回扱った高岡本の購入の優先順位を自分なりに書くと、
「難しい文章?硬くたって、難解だって余裕で読んでやるわ!運動神経も超自信あるわ。なんでもかかって来やがれ!」という人は(果たして、そんな豪快な人がいるのだろうか、、、?)
(高) センター体軸正中線>丹田肚スタマック>究極の身体>>>>>上丹田中丹田下丹田 (低)
普通の人
(高) 究極の身体>センター体軸正中線>>>丹田肚スタマック>>>上丹田中丹田下丹田 (低)
*あくまで一個人の勝手な意見ということをご了承ください。
理由
まず、「上丹田中丹田下丹田」の優先度が低い理由は実用性がやや低いかなってものが多くて、どうしても優先度が低いのを後回しにして、著者自身も3冊目にそれらを集めてきた感を感じるため。あと、そもそもタイトルからしてオリジナル言語で、2作品目の補完的立ち位置のタイトルでやはり重要性という観点からは一歩後れを取っているため。
ただし、上に挙げたのは購入の優先順位であって、図書館で借りられることが出来る環境であるなら、「上丹田中丹田下丹田」の巻末付録図のDS図・身体意識図は見ておくと高岡理論を納得することに貢献してくれるのには間違いない(とは言っても著者の他の身体意識本などでもDS図・身体意識図が見える本は沢山あるのだが)
初めて身体意識(正中線や肚)の図を見て私が一番ハッとさせられたのは、性質や、大きさ、形などが人それぞれであり、同じ人でも、コンディションによっても、また全然変わってくるという点だったということを記して、この記事の文章の結びとしたい。
まあ、つまり、臨機応変ってことだってばよ(どういうことだってばね、、、)